そして裁判所さいばんしょで、今回こんかいの訴追そついを受うけた手続てつづきが行おこなわれ、2万まん5000ドルを支払しはらうことなどを条件じょうけんに保釈ほしゃくが認みとめられましたが、このあと水原みずはら元もと通訳つうやくは姿すがたを見みせていません。

アメリカの捜査そうさ当局とうきょくは11日にち、大谷おおや選手せんしゅの口座こうざから本人ほんにんに無断むだんで1600万まんドル以上いじょう、日本にっぽん円えんでおよそ24億おく5000万まん円えん以上いじょうを不正ふせいに送金そうきんしたとして、元もと専属せんぞく通訳つうやくの水原みずはら容疑ようぎ者しゃを銀行ぎんこう詐欺さぎの疑うたがいで訴追そついしました。

不正ふせいな送金そうきんは違法いほう賭博とばくでつくった多額たがくの借金しゃっきんを返済へんさいするためだったとしています。

水原みずはら容疑ようぎ者しゃは現地げんち時間じかんの12日にち午前ごぜん、司法しほう当局とうきょくに出頭しゅっとうして拘束こうそくされ、ロサンゼルスの裁判所さいばんしょで日本にっぽん時間じかんのけさ6時じ前まえから今回こんかいの訴追そついを受うけた手続てつづきが行おこなわれました。

この日ひの手続てつづきは15分ふんほどで終おわり、保釈ほしゃくを認みとめる条件じょうけんとして2万まん5000ドル、日本にっぽん円えんで380万まん円えん余あまりを支払しはらうこと、被害ひがい者しゃである大谷おおや選手せんしゅに一切いっさい、連絡れんらくをしないこと、オンラインを含ふくむ一切いっさいのギャンブルをしないことそれに加くわえて特別とくべつの条件じょうけんとしてギャンブル依存いぞん症しょうを克服こくふくするためのプログラムを受うけることなどが示しめされました。

また次回じかいは来月らいげつ9日にちに罪状ざいじょう認否にんぴが行おこなわれることになりました。

銀行ぎんこう詐欺さぎ罪ざいは金融きんゆう機関きかんを欺あざむいた場合ばあいなどに適用てきようされ、起訴きそされて有罪ゆうざいになれば「100万まんドル以下いかの罰金ばっきん」もしくは「30年ねん以下いかの拘禁こうきん刑けい」、またはその両方りょうほうが科かせられます。

水原みずはら元もと通訳つうやくの弁護士べんごしは裁判所さいばんしょでの手続てつづきの後のち、水原みずはら元もと通訳つうやくを伴ともなって記者きしゃ団だんの取材しゅざいを受うけるとしていましたが取材しゅざいには応おうじず、裁判所さいばんしょをあとにしました。

今いまのところ水原みずはら元もと通訳つうやくは姿すがたを見みせていません。

アメリカ連邦れんぽう法ほうの「銀行ぎんこう詐欺さぎ罪ざい」とは

アメリカの連邦れんぽう法ほうに定さだめられている「銀行ぎんこう詐欺さぎ罪ざい」は金融きんゆう犯罪はんざいの取締とりしまりに使つかわれ、故意こいに▽金融きんゆう機関きかんを欺あざむいたり、▽うそや詐欺さぎなどを用もちいて金融きんゆう機関きかんが所有しょゆう・管理かんりする金銭きんせんや有価ゆうか証券しょうけんなどの資産しさんを取得しゅとくしたりした場合ばあいに適用てきようされます。

罰則ばっそくは、「100万まんドル以下いかの罰金ばっきん」もしくは「30年ねん以下いかの拘禁こうきん刑けい」、またはその両方りょうほうが科かせられると定さだめられています。

起訴きそまでの手続てつづきは

アメリカの司法しほう制度せいどに詳くわしい専門せんもん家かによりますと、裁判所さいばんしょでは、裁判官さいばんかんによる最初さいしょの審問しんもんが行おこなわれ、黙秘もくひ権けんの告知こくちなどが行おこなわれます。

そして保釈ほしゃく金きんを払はらうなどの条件じょうけんが整ととのえば釈放しゃくほうされ、整ととのわない場合ばあいは勾留こうりゅうされるということです。

その後そのごは、民間みんかん人じんからなる「大だい陪審ばいしん」と呼よばれる非公開ひこうかいの審理しんりが行おこなわれ、訴追そついされた容疑ようぎ者しゃを正式せいしきに起訴きそするかどうか決きめることになります。

アメリカでの「訴追そつい」とは

アメリカの司法しほう制度せいどに詳くわしい専門せんもん家かなどによりますと、訴追そついは多おおくの場合ばあい、検察官けんさつかんが訴追そつい請求せいきゅう状じょうを裁判所さいばんしょに提出ていしゅつして行おこなわれる手続てつづきで、日本にっぽんにはないものだということです。

廷内ないでの水原みずはら元もと通訳つうやくの様子ようすは

現地げんち時間じかんの12日にち午後ごご1時じ47分ふん、日本にっぽん時間じかんの13日にち午前ごぜん5時じ47分ふんに廷内ないに入はいった水原みずはら容疑ようぎ者しゃは、黒くろいスーツ姿すがたでネクタイはなく、白しろいワイシャツのボタンを一番いちばん上じょうまでとめていました。

水原みずはら容疑ようぎ者しゃは、マイケル・フリードマン弁護士べんごしとともに判事はんじから向むかって右側みぎがわの席せきに座すわると、弁護士べんごしの要望ようぼうで付き添つきそった刑務けいむ官かんが足あしかせを外はずしました。

判事はんじからは、保釈ほしゃく金きん2万まん5000ドル以外いがいの条件じょうけんとして、オンラインを含ふくむ一切いっさいのギャンブルをやらないことや、被害ひがい者しゃである大谷おおや選手せんしゅに一切いっさいの連絡れんらくをしないことなどが示しめされました。

これに加くわえて、判事はんじが水原みずはら容疑ようぎ者しゃに特別とくべつの条件じょうけんとして、ギャンブル依存いぞん症しょうを克服こくふくするためのプログラムを受うけることも示しめし、水原みずはら容疑ようぎ者しゃはすべてに「はい」と答こたえていました。

最後さいごに次回じかいの期日きじつは5月つき9日にちと告つげられ、手続てつづきは15分ふんほどで終了しゅうりょうしました。

廷内ないには50人にんほどの一般いっぱん傍聴ぼうちょう席せきが用意よういされましたが、すぐに満席まんせきとなり、中なかに入はいることができない人ひともいました。